山梨県統一産婦人科専門研修プログラム管理委員会
医師としての基本的姿勢(倫理性、社会性ならびに真理追求に関して)を有し、かつ4領域(生殖内分泌、周産期、婦人科腫瘍、ならびに女性のヘルスケア)に関する基本的知識・技能を有した医師(専門医)を育成する。そのための専門研修カリキュラムを示した。なお、専攻医が専門医として認定されるためには「専門医共通講習受講(医療安全、医療倫理、感染対策の3点に関しては必修)」、「産婦人科領域講習」、ならびに「学術業績・診療以外の活動実績」で計50単位必要なので、専攻医がプログラム履修中に50単位分(論文掲載1編を含む)の活動ができるようプログラム統括責任者は十分に配慮する。
医師としての心構えを2006年改訂世界医師会Geneva(ジュネーブ)宣言(医の倫理)ならびに2013年改訂Helsinki(ヘルシンキ)宣言(人間を対象とする医学研究の倫理的原則)に求め、それらを忠実に実行できるよう不断の努力を行う。2013年改訂Helsinki宣言一般原則冒頭には以下「」内のようにある。「世界医師会Geneva宣言は、 『私の患者の健康を私の第一の関心事とする』ことを医師に義務づけ、また医の国際倫理綱領は、『医師は、医療の提供に際して、患者の最善の利益のために行動すべきである』と宣言している」。
これら観点から以下を満足する医師をめざす。
専攻医は研修管理システムによって到達度・総括評価を受ける。
先人の努力により、現在の標準医療があることを理解し、より質の高い医療に寄与できるよう、「真理の追求」を心掛け、以下6点を真摯に考慮し可能なかぎり実行する。
専攻医は研修管理システムによって到達度・総括評価を受ける。なお、学会発表、論文執筆、獲得単位数についても評価し、適宜指導する。
排卵・月経周期のメカニズムを理解し、排卵障害や月経異常とその検査、治療法を学ぶ。不妊症、不育症の概念を把握し、適切な診療やカウンセリングを行うのに必要な知識・技能・態度を身につける。
専攻医は研修管理システムによって到達度・総括評価を受ける。
妊娠、分娩、産褥ならびに周産期において母児の管理が適切に行えるよう、母児の生理と病理を理解し、保健指導と適切な診療を実施するのに必要な知識・技能・態度を身につける。
専攻医は研修管理システムによって到達度・総括評価を受ける。
女性生殖器に発生する主な良性・悪性腫瘍の検査、診断、治療法と病理とを理解する。性機能、生殖機能の温存の重要性を理解する。がんの早期発見、とくに、子宮頸癌のスクリーニング、子宮体癌の早期診断の重要性を理解し、説明、実践する。
専攻医は研修管理システムによって到達度・総括評価を受ける。
思春期、性成熟期、更年期・老年期の生涯にわたる女性のヘルスケアの重要性を、生殖機能の観点からも理解し、それぞれの時期に特有の疾病の適切な検査、治療法を実施できる。
専攻医は研修管理システムによって到達度・総括評価を受ける。