現在、当産婦人科学教室には22名の医師が在籍しています。(2018.10.1現在)
平田修司教授
端晶彦病院教授 (腫瘍グループ)
笠井剛准教授 (生殖内分泌グループ)
奥田靖彦特任准教授 (周産期グループ)
を中心に臨床、研究、教育において医局員全員が精力的に活躍しています。
講師2名 (うち女性医師1名)、学内講師1名 (女性医師1名)、助教4名 (女性医師3名)、特任助教2名 (女性医師2名) 、臨床助教4名 (女性医師2名) 、医員5名 (女性医師4名) と22名中女性医師が13名と、女性医師が多いことが当教室の特徴です。
近年、分娩、育児を機に臨床の現場から離れて行く女性医師が多いことが憂慮されていますが、当教室では育児中の女性医師の場合、それぞれのライフスタイルに合わせた勤務体制を考慮していますので、医局に長く在籍し、キャリアを形成している女性医師が多いのが特徴です。
外来診療は初診、婦人科再診、妊婦外来のほか、専門外来として腫瘍外来、不妊外来、産科超音波外来、女性のヘルスケア外来を設置し、それぞれの専門医が診療にあたっています。各外来とも患者数が多く、特に不妊外来においては体外受精-胚移植 (IVF-ET)、顕微授精 (ICSI) の症例数は全国の大学病院の中でトップクラスとなっています。
入院診療は、患者1名に対し2~3名の医師がグループで診療にあたっています。グループ内でのカンファレンスは当たり前のことながら、産科病棟、婦人科病棟内で毎日カンファレンスを行っており、医局全体でも毎週月曜に臨床ファンレンスを行っています。さらに毎週火曜に放射線科医師と放射線治療カンファレンス、毎週水曜に小児科新生児担当医師と周産期カンファレンス、毎週木曜に病理部と細胞診、組織カンファレンスを行っています。
手術は週2日手術日が設けられ、悪性腫瘍をはじめ、腹式あるいは腟式の婦人科手術、腹腔鏡下あるいは子宮鏡下手術、産科手術を行っています。近年、県内で婦人科手術を行う施設が減少したこともあり、当科では予定手術、緊急手術が非常に多いことが特徴です。
2009年に全国の国立大学で初めて「院内助産室」が設置され、妊婦のニーズにきめ細かく答えられるよう医師と助産師が協力して妊娠、分娩管理を行っています。また定期的に講習会、超音波検査研修会を開催し、県内の助産師の教育にあたっています。2011年4月には新生児集中治療室 (NICU) が開設され、より多くの疾患に対応できるようになりました。
関連病院については、山梨県立中央病院、独立行政法人国立病院機構甲府病院、市立甲府病院、山梨赤十字病院、富士吉田市立病院、都留市立病院、甲府共立病院、山梨厚生病院にそれぞれ常勤医師を派遣し、社会保険山梨病院、加納岩総合病院、塩山市民病院、峡南医療センター市川三郷病院、峡南医療センター富士川病院、富士見高原病院、山梨県厚生連健康管理センター、石和温泉病院クアハウス石和、北杜市立甲陽病院、組合立諏訪中央病院にそれぞれ非常勤医師を派遣し、地域医療に貢献しています。
教育においては、医学部医学科、看護科、助産コースの講義を担当し、臨床実習では研修医、医学科の学生が各診療グループに配属され、ベッドサイド、手術、臨床カンファレンス、クルズス等の学習を受けています。また、看護科、助産コースの学生は実際にベッドサイド、分娩にあたりながら臨床実習を行っています。教室内には腹腔鏡下手術、超音波検査などのシミュレーションが用意されており、実際の医療さながらの実習を行うことが可能です。山梨県内出身者だけでなく、他県出身の学生、研修医がより多く入局してくれることを期待しています。