研究内容

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周産期

山梨大学周産期医療の臨床研究について

胎児先天性心疾患の出生前診断

 当科で特に力を入れている臨床研究としては、「胎児先天性心疾患の出生前診断」が挙げられ、平均すると年間6-7例の胎児先天性心疾患の出生前診断および分娩管理を施行しています。
   これまで診断した主な疾患は「大血管転位」、「肺静脈還流異常」、「内臓錯位症候群」、「左心低形成症候群」、「Fallot四徴症」、「Ebstein奇形」などが挙げられます。現状では、胎児期に先天性心疾患を子宮内で治療することは不可能ですが、出生直後に専門医により治療することにより胎児の予後を改善すること、および妊婦さんと家族の方に出生前から心臓病担当小児科の先生の説明を聞くことにより心の準備が出来ることが出生前診断の利点と考えています。

早産の予防

 児が早い週数で分娩に至る「早産」の予防にも力を入れています。依然として早産は周産期死亡の原因の1位でありますが、その早産の最大の原因は子宮内に細菌が繁殖する「絨毛羊膜炎」とされています。
   その絨毛羊膜炎の予防のために妊娠初期の腟内の異常な細菌の繁殖を示す「細菌性腟症」の検査およびメトロニダゾール腟常による治療を海外の先行文献を参考にして2003 年より開始しています。
   その細菌性腟症の治療を導入後、当院では早産率の低下がみられており、報告しています。

助産外来および院内助産

 山梨県による寄付講座である地域周産期等医療学講座が2008年10月より山梨大学医学部内に設置され、山梨県内の分娩取り扱い病院および診療所における連携強化のための研究や、助産師による妊婦健診である「助産外来」および助産師による分娩管理を主とする「院内助産」のための助産師教育プログラムの作成に携わっています。

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